【実践編】些細な「興味の一端」を、独自のビジネスモデルへ変換する3ステップ

1. 「こだわり」が「ビジネス」に変わる瞬間

前回の記事で、自分の中にある「他人に影響されない些細な興味」を見つけられたでしょうか。 「こんな小さなこだわりが、本当にお金になるの?」と不安に思うかもしれません。しかし、ビジネスの成功の鍵は、誰もが掲げる立派な志ではなく、あなたにしか見えていない「自分の解像度の高さ」にあります。

あなたが無意識にこだわってしまうそのポイントは、他人にとっては「面倒で気づかないこと」であり、そこにこそ高い価値(サービス)が宿るのです。

分かりやすい例で言えば音楽へのこだわりは素晴らしい音楽を世に生み出すことでビジネスにつながっていきますね。人を笑わせることが面白くてたまらない人は売れっ子のお笑い芸人になれるということです。

では、極端な例ではなく、些細なこだわりがどのようにしたらビジネスに変換できるのかを見ていきましょう。

2. ステップ1:こだわりの「モノ」から「コト」を抽出する

まずは、あなたの興味を「モノ」ではなく「コト」で捉え直してみましょう。

モノとは、あなたが日常の中で没頭できることや夢中になれるもので、名前のついていないような、些細なクセのようなものでも構いません。ちなみに、私はパソコンで様々な簡単なゲームをAIにコーディングさせて実行して楽しんでいたのですが、そんな趣味を知り合いに話したところ、その方法を知りたいという人が意外に多いことを知りAI教室を開くことができました。あなたが特にビジネスやマーケティングといったことを気にすることなく、「なんとなくできていること」という視点でも探してみてください。(例:機械の分解、割れた茶碗の修理、古い本の収集、ミシン縫い、折り紙、粘土細工、DIY、家庭菜園、犬の散歩、川辺の野草や水草採集、壁の汚れ落とし、ペンキ塗り、など)

コトとは、【複数の動き】からなるモノを【一つ一つの動き】に分解し、最も自分が興味や関心あるものをピックアップしたものです。例えば世界遺産について知ることが好きならば、【図鑑を見る&図書館に行く&歴史書を読む&神話を読む&空想する&行ってみる】という複数の動きに分解できます。次にこの分解した動きを用心深く観察し最も興味や関心あるものを選択しましょう。その結果、仮に【図書館で古い書物を探すことが好き】だと特定できればこれがコトとなります。

  • 事例1: 壮大な自然の造形がすき(モノ) → 「誰もが感動する絶景を紹介できる」(コト)
  • 事例2: 「小説の表現」が気になる(モノ) → 「人の興味をひくフレーズを提案できる」(コト)
  • 事例3: 葉の微妙なニュアンスが気になる(モノ) → 「日本語の独特の表現を適切に翻訳する」(コト)

この「動詞」こそが、あなたが提供できるスキルの本質です。

3. ステップ2:その動詞を「誰かの不平・不満」にぶつける

次に、抽出した「動詞」を使って解決できる世の中の課題を探します。ここで大切なのは、立派な社会問題ではなく、「誰かが困っている具体的な不便」にフォーカスすることです。先ほどの例で言えば、参考となる古い書物がどこにあるか分からない、その情報が欲しいというニーズが誰かの不平・不満ということになります。

この不平・不満にモノをぶつけると、古い書物を探す方法を教えたり、代わりに探して調査することも提案できるようになります。さらには、多くの古い書物をデータ化し集めればそれに特化した情報提供サービスが展開できるようになります。

  • 「緻密に噛み合わせる」のが得意なら → DX導入でバラバラになった社内システムを、美しく連携させるコンサルティング。
  • 「最短ルートで整理する」のが得意なら → どんぶり勘定で混乱している個人事業主の、バックオフィス自動化支援。

あなたが「なぜこんな簡単なことができないの?」とイラッとすることや知っていて当然と思うようなことが意人の困ったことを解決する手段となるのです。そこが、あなたの「一端」が最も輝く市場です。

4. ステップ3:仕組み(エコシステム)化して「自分らしさ」を固定する

単発の作業で終わらせず、それを継続的な「仕組み」に落とし込みます。 自分らしさとは、一度見つけて終わりではなく、そのこだわりを「システム」として確立することで、初めて揺るぎないものになります。つまり、≪古い書物を探す手順を整理しそれを一定の動きにすること≫でシステム化するのです。

「このプロセスを通せば、必ずこの精度で仕上がる」という自分なりの型(メソッド)を作ること。これが、あなたを「替えのきかない専門家」へと進化させます。


まとめ:一端をたどれば、道は開ける

自分らしさとは、大きな塊としてどこかに落ちているものではありません。 今日見つけた小さな糸口を、誰かの役に立つ形へと丁寧に編み込んでいく。そのプロセスの積み重ねが、結果として「あなたらしいビジネス」という全貌を作り上げていくのです。

まずは、目の前の「気になること」から注意深く、それを突き詰めてみてください。